アダルトチルドレンと機能不全家族
当方のカウンセリングルームにご相談にいらっしゃる方の中には幼少期の家族関係が原因かもしれない”生きづらさ”と言われるキーワードでご来訪される方もいらっしゃいます。そして、理由はわからないけどなんとなく「自分に自信が持てない。」「漠然と対人関係が怖い。」などの感じ方をお持ちになっています。
人が健全な情緒の発達を育んでいくためには親は親としての役割(子供の素直な表現をしっかりと受け止める、必要に応じてしかるなどの教育)を果たし、まだ体力や知性、経験値もない子供はその中で自由な表現をしながらも気持ちを受け入れてもらった体験や失敗体験を繰り返して、なおも親に受け入れてもらうことで安定した心の発達を遂げていくと心理学では考えられています。ところが、何らかの原因で親が親の役割を果たせない、子供が親の役割を果たそうとしてしまうなどの心理的にアンバランスな役割の相関関係のもとで育ってしまうと「自分の意見が言えない」「自分に自信がなく人目を常に気にする」「いつも自分が悪いと感じる」などの感覚を持つ大人になってしまうことがあります。このアンバランスな役割関係になってしまっている家族を機能不全家族と呼びます。
そして、この機能不全家族のもとで育ち「人目を気にしすぎてしまう」「対人関係に自信がない」など、漠然と”生きづらさ”を抱えて大人として生きている人をアダルトチルドレン呼ぶ表現があります。(あくまで俗語であり正式な学術用語ではありません。)